名刺良品Blog

【デザイン用語集】トンボ

2014.07.09 用語集

【デザイン用語集】トンボ

印刷データに必要な「トンボ」とは

Illustratorで名刺データを作成して、いざ入稿……と思ったら「トンボがついていないので再入稿をお願いします」

となってしまった経験、ありませんか?

実はこの「トンボ」、印刷においてとても大切な役割を持っています。

今回は「トンボ(トリムマーク)」についてご紹介します。

 

「トンボ(トリムマーク)」って?

トンボ(英語では「トリムマーク」)は、印刷物を断裁する際の位置を示すガイドです。

名刺をはじめとして印刷物は、大きな紙にまとめて印刷された後、断裁機でカットされて仕上がりサイズに整えます。

そのときに断裁の目印となるのがこのトンボです。

 

  • 角トンボ(コーナートンボ):四隅に付けるL字型の線
  • センタートンボ:上下左右の中央に付ける線(位置調整用)

 

なぜトンボが必要なのか?

トンボがないと、印刷時に正確なカット位置がわからなくなるため、ズレの原因になります。

また、「背景をフチまでベタ塗りのデザインにしたい」などの場合、角トンボのL字の位置まで塗り足しが必要です。

正しいカット位置を示すトンボと、カット位置を越えての塗り足しがないと、

断裁したときに用紙の地の色がスジとして残ってしまい、見栄えを大きく損ねてしまうことも。

再入稿や納期遅れを防ぐためにも、データ作成時のトンボと塗り足しは必須です。

 

名刺サイズと「塗り足し」って?

日本の一般的な名刺サイズは、91mm × 55mm。

ですが、実際にIllustratorなどでデータを作成するときには、上下左右に最低でも3mm以上ずつ塗り足しが必要になります。

データとしては91mm × 55mmぴったりではなく、塗り足し範囲込みで97mm × 61mmのデータとなります。

逆に、文字やロゴ画像など切れてしまうと困るデータは、断裁位置よりも2mm以上内側に収める配置でデータを作成します。

塗り足しについては、詳しくはこちらをご覧ください。

 

名刺良品のテンプレートを使えば、トンボ設定も安心!

名刺良品では、Illustrator形式(.ai)で作成されたテンプレートファイルを多数ご用意しています。

zip形式でダウンロードいただけるようになっており、各サイズごとに下記のテンプレートファイルが一式含まれています。

  • 通常印刷用(縦型/横型)
  • 箔押し加工用(縦型/横型)

名刺良品のテンプレートを使ってガイドに沿って入稿データを作成いただくことで、

トンボの付け忘れや塗り足しの不足といったトラブルを防げます。

特に、加工オプションで「箔押し」をご希望の場合は、箔押し加工専用テンプレートを使っていただく必要がありますのでご注意ください。

入稿用テンプレートのDLはこちらから。

 

名刺良品のテンプレートの使い方(Illustrator)

 

1. Illustratorでテンプレートを開く

 

2. 「データ貼り付け」レイヤーに印刷データを作成

 ※紙のフチまで印刷したいデザインの場合、点線(トンボ)位置までデータを作成してください。

 ▶︎【データ入稿ガイド】Step04:印刷・断裁ズレを考慮したデータを作成しましょう

 ※「説明文」レイヤーは編集せず、ガイドとしてご利用ください。

 ※箔押ししたいデータがある場合は、箔押し加工専用テンプレートの「〇〇箔データ貼り付け」レイヤーにK100%でデータを作成してください。

 

3. テキストデータは、『書式』>『アウトラインを作成』でフォントをアウトライン化する

 ▶︎【データ入稿ガイド】Step02:フォントはすべてアウトライン化しましょう

 

4. 画像を配置する場合、PPI300〜350であることを確認・設定のうえ、「埋め込み」を設定

 ▶︎【データ入稿ガイド】Step03:リンク切れを防ぐために画像は埋め込みましょう

 

5. カラーモードがCMYKになっているか確認し、設定

 ▶︎【データ入稿ガイド】Step05:色数とカラー設定は一致しているか確認しましょう

 

6. 完了後、トンボが見えている状態で「Illustrator 形式(.ai)」でファイルを保存

 ※入稿データを作成するときの確認事項については、『入稿データ作成ガイド』をご覧ください。

 

自作サイズの場合のトンボ設定方法

テンプレートにないサイズをご希望の場合は、ご自身でトンボを作成いただく必要があります。

 

Illustratorで作成する場合

 1. アートボードサイズを「仕上がりサイズ+6mm(塗り足し)」に設定

 2. アートボードと同じサイズの長方形をアートボード上に作成

 3. メニューの『オブジェクト』>『トリムマークを作成』を選択し、アートボードの外側に「トリムマーク(トンボ)」を作成

 

以降の手順は、名刺良品のテンプレート使用時と同じ要領で『入稿データ作成ガイド』に沿ってデザインを作成ください。

紙のフチまで印刷したいデータがある場合も、同様にトンボの位置まで塗り足しデータを作成してください。

 

よくあるトンボのミス事例

 

  • トンボがない  → 断裁位置が分からないため NG
  • トンボはあるが、注文内容とデータでサイズが違っている  → 注文内容のサイズと入稿データのトンボが同じになるよう調整
  • トンボはOKでも、塗り足しが不足 → 断裁時に紙の地の色が出て、思い通りのデザインにならない可能性

このようなデータは印刷工程に進めることができないため、再入稿依頼をさせていただいております。

ご入稿の前に、改めてお手元のデータをご確認いただけますと幸いです。

 

データチェックサービス・デザイン代行

名刺良品では、以下のようなサポートもご用意しています。

 

データチェックサービス(有料)

 名刺良品はご入稿いただいたデータをそのまま印刷するサービスですが、

オプションで弊社スタッフが入稿データを確認する「データチェックサービス」も実施しています。

「作成データに不安がある」「クライアントに直接納品するからミスを避けたい」という方におすすめのサービスです。

 

デザインお助け隊

入稿用データを持っていない方や、Illustratorをお持ちでない方向けのサービス。

名刺良品で注文可能なサイズであれば、作成したデータをそのまま印刷・納品することも可能です。

また、名刺良品で再入稿が必要になったデータ不備の修正も有償で承っております。

 

入稿が初めてという方は、弊社のテンプレートを使ってデータ作成の上、データチェックサービスをお申し込みいただくのがおすすめです。

 

よくある質問:トンボに関するQ&A

Q:PhotoshopやCanvaで作ったデータでも入稿できますか?
A:名刺良品では、Illustrator(.ai)形式のみで完全データ入稿を受け付けています。他ソフトで作成されたデータの場合は「オンライン作成名刺」のデータはめ込み用テンプレートをご利用いただくか、「デザインお助け隊」をご検討ください。

 

Q:欧米サイズや正方形サイズのテンプレートもありますか?
A:はい。名刺良品では、欧米サイズ(89×51mm)や正方形(55×55mm)など、豊富なサイズに対応したテンプレートをご用意しており、いずれも無料でダウンロードできます。

 

トンボを正しく設定して、安心して名刺印刷を!

名刺データ作成でも特に多いトラブルのひとつが「トンボの設定ミス」です。

名刺良品のテンプレートをお使いいただくことで、トンボや塗り足し、テキストなどの配置範囲までしっかりガイド付きで確認でき、トラブルを避けやすくなります。

トンボは「仕上がりの正確さ」「印刷品質」を守る大事なパーツです。

テンプレートやデータチェックサービスを上手に活用して、スムーズな名刺作成を体験してみてくださいね。

ご不明点があれば、お気軽に名刺良品のサポート窓口までお問い合わせください。